前回は、➀「ブランディング」ってなに? ということで、大まかなご説明をいたしました。

今回は「ブランディング」をさらに深掘りするために、
ブランディングを行うターゲットをどこに置くかを考えてみたいと思います。

今さら聞けない! ブランディングとは何なのかを基本から解説


➁「アウターブランディング」と「インナーブランディング」


ブランディングには「外向きのブランディング」と「内向きのブランディング」の
2種類あることをご存知ですか?

社外の顧客や一般消費者に向けてブランドをアピール・普及させていく活動を、
外向きのブランディング=「アウターブランディング」といいます。

また、社内のスタッフ向けて、ブランドの中核概念(目指す姿)を浸透させていく活動を、
内向きのブランディング=「インナーブランディング」といいます。

この2種類のブランディングがあることを、まずは理解しておく必要があります。



アウターブランディング

前述の通り、社外の顧客や一般消費者に向けて、
企業そのものや企業が持つ商品やサービスの価値を高めるために行う、ブランディング活動です。

アウターブランディングの具体的な手法例としては、まず土台となるブランドのコンセプトを定めます。
そのコンセプトに沿ったプロダクトデザインや、ロゴデザイン、商品パッケージデザインを行います。

そしてCM、SNS、新聞、雑誌、ポスター(デジタルサイネージ)、パンフレット、リーフレット、POP、などで
顧客や一般消費者に向け、ブランドそのものや、商品・サービスの発信を行います。

ブランドコンセブトの世界観を元に、
総合的にデザイン→発信を行う事で、ブランドを広く認知してもらうことができます。

 

●インナーブランディング

インナーブランディングは、企業そのものの理念やビジョン、ブランドの中核概念(目指す姿)を
社員一人ひとりに向けて、浸透させていくブランディング活動です。

インナーブランディングの具体的な手法例としては、
ブランドのコンセプトをまとめたブランドブックの作成や、企業やブランドの信条を簡潔にまとめたクレドの作成、
社内向けのWebサイトの開設などを行います。

これらを通じて、社員一人ひとりに企業の理念や目指す方向性、そしてブランドへの理解を深めます。



では、ブランディングを行うべきターゲットは、社外なのか社内なのか。
今、自社に必要なのはどっち? 


「アウターブランディング」と「インナーブランディング」、それぞれの違いは把握できたかと思いますが、
「結局、今自社に必要なブランディングはどっちなのだろうか?」と悩まれるかもしれません。

ここからはそれぞれのブランディングを行うことで期待できる“ポイント”をまとめてみます。


アウターブランディングで期待できるポイント

◎ブランドの認知度向上
◎競合他社との差別化
◎顧客の新規獲得・リピーターの獲得
◎顧客ニーズの把握
◎商品やサービスの改善や提案
◎収益と直結

アウターブランディングのポイントとしては、
顧客や一般消費者に対するブランディングであるため、成功すれば効果が表れるのも早く増収も期待できます。


インナーブランディングで期待できるポイント

社員一人ひとりの意識向上
業務の品質向上
社内コミュニケーションの活性化
優秀な人材の確保
離職率の低下

インナーブランディングが浸透していくと、
社員一人ひとりがブランドの中核概念(目指す姿)に基づいて主体的に動くことのできる文化が築かれ、
結果として社外に対するブランド価値も向上することが期待できます。


いかがでしょう。

今貴社が求めているブランディングのポイントはどちらに重点をおきたいと思われましたか?


「アウターブランディング」と「インナーブランディング」は
大きく異なるブランディング手法ですが、実は表裏一体の関係です。
ブランドを伝える対象が社外の顧客や一般消費者なのか、社内のスタッフなのかが異なるだけで、
目指すべきブランド像は同様です。


アウターブランディングとインナーブランディング、どちらから行うことが正解、ということはありません。

最終的に両方のブランディングを実行することを目標に、
まずは直近で必要だと思われるブランディング構築から見直してみてはいかがでしょうか。



ビーデザインディレクションズは、デザインによる企業・商品・サービスのブランディング構築を提供します。

わたしたちは単純にブランドのイメージを上げるために、ただ見た目や体裁を整えた「かっこいい」「キレイ」なだけのデザインは提案しません。なぜなら、それではブランドのビジョンを正しく伝えることができないからです。

わたしたちはクライアント企業が抱えている課題を共有し、ユーザーにどのように伝えていくかをクライアント企業と共に考え、より客観的な視点を持ってブランディング構築をしていきます。
クライアント企業の資産であるブランドをより多くの方に伝え、支持・共感してもらえるように育てていきたい。そう考え日々制作をしています。